頭部外傷の具体的事例~高次脳機能障害・症状別解説⑤~外傷性脳室出血、急性硬膜下血腫

1)外傷性脳室出血

34-1 34-2

脳の中心部にある脳室と呼ばれる空洞での出血を脳室出血といいます。中央部の白く細長い像は、脳室内出血を抜き取るドレーンチューブです。

脳室は脳脊髄液で満たされており、その脳脊髄液はいくつかの脳室を順に流れていきます。脳室と脳室の間は非常に狭い孔や通路でつながっているため、脳室内出血によって脳脊髄液の通り道が詰まると、上流にある脳室が急速に拡大して周囲の脳を圧迫する場合には急性水頭症、徐々に流れが滞り脳室が大きくなる場合には正常圧水頭症と診断されています。

脳組織の挫滅=脳挫傷に伴って脳室の壁が損傷を受け、そこからの出血が脳室内にたまって脳室内出血に至ります。
急性水頭症では、脳室の拡大のために頭蓋骨の内圧が高まり、激しい頭痛、嘔吐、意識障害などが認められます。さらに、脳室の拡大による圧迫が脳ヘルニアの状態にまで進行すると死に至ることがあります。
急性水頭症に対しては、局所麻酔をかけて頭蓋骨に小さな孔をあけ、脳室にチューブを挿入し、脳脊髄液と脳室内の出血を取り除く脳室ドレナージ術が緊急に実施されることになります。  

2)急性硬膜下血腫


CT画像
35-1 35-2
MRI画像
35-3 35-4 35-5

上記は、巨大な三日月型の急性硬膜下血腫の画像です。
頭蓋骨の内側で脳を包んでいる硬膜と脳の間に出血がたまって血腫となったものを硬膜下血腫といいます。
脳組織の挫滅・脳挫傷があり、そこからの出血が脳の表面、脳表と硬膜の間に流れ込みことにより硬膜下腫となります。脳挫傷の局所の対角線上に急性硬膜下血腫が認められることもあります。

血腫による圧迫と脳挫傷のため、頭蓋内圧が亢進すると激しい頭痛、嘔吐、意識障害などが認められます。血腫による圧迫が脳ヘルニア状態にまで進行すると死に至ることもあります。

血腫の大きさと症状の程度により、緊急に開頭血腫除去術が行われます。脳神経外科のガイドラインでは、血腫の厚さが1cm以上を手術の目安としています。

脳ヘルニアが進行し脳幹の機能が失われたときは、手術での危険性が高く開頭手術を行えないこともあり、重症例では、局所麻酔で頭蓋骨に小さな孔をあけて血腫を抜く穿頭血腫ドレナージ術が行われることがあります。予後は、一般的に入院時の意識障害の程度に比例しています。


交通事故
に強い

弁護士の無料査定アドバイスサービス

「大阪交通事故相談窓口」の交通事故相談は全国対応可です。お電話やフォームからのお問い合わせにもお応え致します。

交通事故相談 全国対応可 お電話でのお問い合わせはこちら 0120-4284-99 相談無料 24時間 年中無休 メールでのお問い合わせ

ご対応可能な都市