胸腹部における外傷と後遺障害

この記事の監修弁護士

四ツ橋総合法律事務所 代表社員 植松 康太

交通事故後の後遺症でお悩みを抱えておられる方、不安を解消するためご遠慮なく当事務所にご相談ください。

後遺障害等級認定の難しい胸腹部とは?

人間の体の中で最も多くの臓器が入っている胸腹部は、その構造の複雑さといった意味でも交通事故による後遺障害等級認定が難しいパーツです。

例えば胸部の中には、横隔膜・気管・胸膜・心臓・心嚢といった人間が生きる上で欠かせない臓器がたくさん詰まっています。

これに対してその下方にある腹部には、漢方で五臓六腑と呼ばれるように損傷により大きな障害に繋がる臓器が非常に多い特徴があるのです。

ここでは、等級基準についてもかなり細かく設定されている胸腹部について、交通事故被害者の皆さんと一緒にそのポイントを確認していきます。

胸腹部の外傷における後遺障害等級認定

交通事故の被害でケガをした胸腹部には、10段階もの後遺障害等級が設けられています。

最も症状の重い1級2号については、胸腹部の臓器に著しい障害が残り、常に介護が必要になってしまった場合に認定される形となります。

また等級の下方には、生殖器や睾丸といった言葉も出てきますので、後遺障害等級認定における胸腹部の範囲は意外と幅広い実態があると捉えるようにしてください。

呼吸器の外傷や障害の立証方法

胸腹部の後遺障害等級認定の場合、呼吸器や循環器、食道といった臓器により検査方法や障害におけるチェックポイントが大きく異なる実態もあります。

例えば、胸部の呼吸器における障害の立証方法には、動脈血炭酸ガス分圧と動脈血酸素分圧を使うものと、スパイロメトリーの結果によるものという2つの種類があります。

前者については、動脈血酸素分圧が50Torr以下だった場合に、1~3級のいずれかの等級に該当する仕組みです。

これに対してスパイロメトリーの場合は、呼吸困難の程度によって等級が変わってくる形となっています。

また呼吸器の場合は上記の検査でも立証できない障害があるとされていますので、明確な結果がでなくても諦めずに等級認定に向けて立証を進めていくのが理想となりそうです。

循環器の外傷や障害の立証方法

心臓などの循環器の後遺障害については、等級の種類は少ないものの、被害者の抱えた症状によって細かなカテゴリが存在する実態があります。

具体的には、循環器の障害だけで下記4つのもの分類があります。

・除細動器もしくはペースメーカーを植え込んだもの
・心臓機能が低下したもの
・大動脈に解離を残すもの
・心臓の弁を置換したもの

胸部の外傷や障害の立証方法

胸部の障害の中には、腎臓・食道・胃・腸および大腸・肝臓・胆嚢・膵臓といった非常に多くの臓器の基準が設けられています。

その中でも最も複雑な胃の障害については、消化吸収障害・ダンピング症候群・胃切除後逆流食道炎の3方向から等級認定に向けたチェックを行っていく形です。

例えば、上記の3症状が全てある場合は、最も重い5級の後遺障害等級認定が可能となります。

また交通事故のケガにより胃の全部もしくは一部を切除した時には、上記の症状がなくてもその事実だけで13級の認定が可能となります。

胸腹部の後遺障害等級認定は弁護士に相談を

当ページに並べただけでも大変複雑な胸腹部の後遺障害等級認定を適正に行うためには、豊富な医療知識と法律的な知識の双方から交渉のできる弁護士にサポートを仰ぐのが理想です。

また後遺障害の等級はたったの1つ変わっただけでも慰謝料額が数百万円変わるケースも珍しくない実態がありますので、加害者に適正な金額の請求をする上でも弁護士とともに問題解決に向けた行動を起こしていくのが理想となるでしょう。


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